あなたは「新幹線って学割が使えるの?どれくらい安くなるの?」と思ったことはありませんか?結論、大学生なら新幹線の乗車券が2割引になる学割制度が利用できます。この記事を読むことで学割の使い方から注意点、さらにお得に利用する方法までわかるようになりますよ。ぜひ最後まで読んでください。
Contents
1. 新幹線の学割とは?大学生なら知っておきたい基礎知識
学割が適用される条件と対象者
新幹線の学割は、JRから指定を受けた学校に在籍する学生が利用できる割引制度です。
対象となるのは、中学校・高等学校・大学・専修学校・各種学校の学生や生徒です。
大学生の場合、正規の学生であることが条件となり、聴講生や研究生、非正規生の外国人留学生などは対象外となります。
また、学校がJRから指定を受けていることが前提となるため、ご自身の通う学校が対象かどうかは学生課などで確認しておくと安心です。
この学割制度は、帰省や就職活動、旅行など、さまざまな場面で活用できる学生の特権といえるでしょう。
乗車券が2割引になる学割の仕組み
学割を利用すると、新幹線の乗車券が通常料金の2割引(20%オフ)で購入できます。
計算方法は非常にシンプルで、乗車券の通常料金に0.8をかけて、10円未満の端数を切り捨てた金額が学割料金となります。
たとえば、通常の乗車券が8,910円の場合、8,910円×0.8=7,128円となり、10円未満を切り捨てて7,120円が学割適用後の料金です。
この割引は、年間を通して利用できるため、年末年始やゴールデンウィークなどの繁忙期でも適用されます。
学生のうちにしか使えない貴重な制度ですので、積極的に活用することをおすすめします。
片道101km以上が利用条件
学割が適用されるのは、片道の営業キロが101km以上ある区間に限られます。
営業キロとは、運賃を計算する際に使用される距離のことで、実際の距離とは異なる場合があります。
たとえば、東京駅から東海道新幹線に乗る場合、熱海駅(104.6km)以降であれば学割が適用されますが、小田原駅(83.9km)までは101kmに満たないため適用外です。
乗車する区間の距離は、Yahoo!路線情報やえきねっとなどの経路検索サイトで簡単に調べることができます。
この距離は新幹線の区間だけでなく、前後に利用する在来線の距離も含まれますので、乗り換えがある場合でも合計距離で判断されます。
特急券は割引対象外!総額では何割引になる?
新幹線の料金は「乗車券+特急券」で構成されていますが、学割が適用されるのは乗車券のみで、特急券は割引の対象外です。
そのため、新幹線料金全体としては約12~13%程度の割引率となります。
具体例として、東京から新大阪までのぞみ指定席を利用する場合を見てみましょう。
通常料金は乗車券8,910円+指定席特急券5,810円=14,720円です。
学割を適用すると、乗車券が7,120円(2割引)となり、特急券5,810円(割引なし)と合わせて12,930円となります。
割引額は1,790円で、総額では約12%の割引となり、往復すれば3,580円も節約できる計算です。
2. 大学生が新幹線学割を使うための手順

学割証(学校学生生徒旅客運賃割引証)の発行方法
新幹線の学割を利用するには、まず大学で「学校学生生徒旅客運賃割引証」、通称「学割証」を発行してもらう必要があります。
発行方法は大学によって異なりますが、多くの場合、学生課や教務課の窓口で申請するか、証明書自動発行機で取得できます。
発行の際には、使用目的を問われることがありますが、「帰省」「旅行」「就職活動」など、一般的な用途であれば問題なく発行されます。
学割証は縦12.8cm、横9.1cmほどの小さな用紙で、発行後に自分で乗車区間(乗車駅~降車駅)と乗車券の種類(片道・往復・連続)を記入する必要があります。
学割証の有効期限は発行日から3ヶ月間ですので、計画的に発行するようにしましょう。
みどりの窓口での購入方法と必要なもの
学割証を入手したら、JRの駅にある「みどりの窓口」で乗車券を購入します。
必要なものは、発行された学割証のみです。購入時に学生証の提示は不要ですが、乗車時には必ず学生証を携帯する必要があります。
窓口では、係員に「学割で乗車券を購入したい」と伝え、学割証を提出します。
その際、利用したい新幹線の区間、列車名、日時、座席の種類(指定席か自由席か)などを伝えましょう。
支払いは現金でもクレジットカードでも可能で、通常のきっぷ購入と同じ方法が利用できます。
当日でも購入可能!学割きっぷの買い方
学割での新幹線チケット購入は、乗車当日でも可能です。
ただし、混雑する日や繁忙期には窓口が混み合うことがあるため、時間に余裕を持って駅に到着することをおすすめします。
指定席の予約は、乗車日の1ヶ月前の午前10時から全国一斉に発売が開始されます。
人気の日時や区間は早めに満席になることがあるため、予定が決まっている場合は早めの購入が安心です。
また、一部の駅では「話せる指定席券売機」でも学割証を提示してオペレーターに対応してもらえる場合がありますので、窓口が混雑している際は確認してみると良いでしょう。
乗車時に学生証の携帯が必須な理由
学割で購入した乗車券には、「証明書学割を携帯してください」と印字されています。
これは、乗車中に必ず学生証を携帯する必要があることを意味しています。
車内で車掌による検札が行われた際、学生証の提示を求められることがあり、学生証を携帯していない場合は、無割引の乗車券との差額および手数料を支払わなければなりません。
学生証は身分を証明する重要なものですので、新幹線に乗る際は必ず持参するようにしましょう。
万が一、学生証を忘れてしまった場合でも、学割証があれば購入自体は可能ですが、乗車時にトラブルとなるため注意が必要です。
代理購入は可能?家族に頼む場合の注意点
学割証があれば、本人以外の家族や友人が代理で購入することも可能です。
購入時には学生証の提示が不要なため、学割証さえあれば誰でも窓口で購入できます。
ただし、新幹線に実際に乗車できるのは学割証に記名された学生本人のみです。
代理購入した乗車券を他人が使用することはできませんので、必ず本人が乗車するようにしてください。
また、乗車時には必ず学生証の携帯が必要となりますので、この点も忘れずに確認しておきましょう。
3. 新幹線学割と併用できるお得な割引制度

往復割引と学割の併用で最大28%オフ
JRには「往復割引」という制度があり、これは学割と併用することができます。
往復割引は、片道601km以上の区間を往復する場合、「ゆき」と「かえり」の乗車券がそれぞれ1割引になる制度です。
学割と往復割引を併用すると、まず往復割引で1割引となった運賃に、さらに学割で2割引が適用されます。
計算式は「通常運賃×0.9(往復割引)×0.8(学割)」となり、乗車券部分が約28%割引となります。
たとえば、東京から広島までの往復では、通常料金と比較して片道あたり約3,000円以上も安くなる計算です。
片道601km以上なら往復割引が適用される
往復割引が適用されるのは、片道の営業キロが601km以上ある区間に限られます。
東京駅を起点とした場合、東海道・山陽新幹線では西明石駅(612km)より西、東北・北海道新幹線では二戸駅(631km)より北の駅が対象となります。
この距離条件を満たせば、学割と往復割引を同時に利用できるため、大幅な割引が期待できます。
往復割引を適用するには、「ゆき」と「かえり」の乗車券を同時に購入する必要があります。
往復乗車券の有効期限は距離によって異なり、601kmから800kmまでは10日間、800kmから1,000kmまでは12日間となっています。
学割証1枚で往復分の購入が可能
往復乗車券を購入する場合、学割証は1枚のみで往復分を購入できます。
片道ずつ購入する場合は学割証が2枚必要となりますが、往復乗車券であれば1枚で済むため、学割証の枚数を節約できます。
大学によっては年間で発行できる学割証の枚数に制限がある場合がありますので、できるだけ往復乗車券で購入することをおすすめします。
ただし、往復乗車券の有効期限内に帰ってこられない長期滞在の場合は、片道ずつ購入する必要があります。
その場合は、学割証を2枚発行してもらい、それぞれの乗車券を購入しましょう。
えきねっとトクだ値との比較
JR東日本のインターネット予約サービス「えきねっと」では、「トクだ値」という割引きっぷが販売されています。
「トクだ値」は乗車券と特急券がセットで割引される商品で、割引率は商品によって異なります。
たとえば、東京から仙台までの「トクだ値14(やまびこ)」は学割よりも安い価格設定となっていますが、「トクだ値1(やまびこ)」は学割よりも高くなります。
トクだ値は事前購入が条件で、列車や座席数に限りがあるため、希望の日時に購入できない場合もあります。
一方、学割は当日でも購入可能で、年間を通して利用できるという柔軟性があります。どちらがお得かは区間や時期によって異なるため、両方を比較して選ぶことをおすすめします。
4. 大学生の新幹線利用!学割より安い選択肢はある?

ぷらっとこだまと学割の料金比較
東海道新幹線には「ぷらっとこだま」という格安商品があります。
「ぷらっとこだま」は、こだま号の普通車指定席とドリンク引換券がセットになった商品で、学割よりも安い価格設定です。
たとえば、東京から新大阪までの場合、学割は片道12,080円(自由席)ですが、ぷらっとこだまは11,210円(指定席)となっています。
ただし、ぷらっとこだまはこだま号しか利用できないため、東京から新大阪まで約4時間かかります。
のぞみ号なら約2時間30分で到着しますので、時間に余裕がある場合はぷらっとこだまを、時間を優先したい場合は学割でのぞみ号を選ぶと良いでしょう。
EX早特など格安チケットとの違い
東海道・山陽新幹線のインターネット予約サービス「エクスプレス予約」や「スマートEX」では、早期購入割引の「EX早特」が販売されています。
「EX早特21ワイド」は、21日前までの予約で大幅な割引が受けられる商品です。
たとえば、東京から広島までの場合、学割と往復割引を併用しても片道16,430円ですが、EX早特21ワイドなら15,000円となります。
ただし、EX早特は購入期限や列車の制限があり、予約変更にも制約があります。
学割は当日でも購入でき、変更も比較的柔軟に対応できるという利点があります。計画的に旅行できる場合はEX早特、柔軟性を重視する場合は学割を選ぶと良いでしょう。
路線別!学割が最もお得になる区間
学割が最も力を発揮するのは、往復割引と併用できる片道601km以上の区間です。
東海道・山陽新幹線では、東京から広島、博多などの長距離区間で大きな割引効果があります。
東北・北海道新幹線では、東京から青森、函館方面への移動で往復割引との併用が可能です。
一方、東京から名古屋や大阪などの中距離区間では、ぷらっとこだまやEX早特の方が安くなることが多いです。
のぞみ号に乗れる格安チケットの中では、学割が最も安い選択肢となることが多いため、速達性を重視する場合は学割がおすすめです。
青春18きっぷとの併用はできる?
残念ながら、青春18きっぷでは新幹線に乗車することはできません。
青春18きっぷは、JR線の普通列車や快速列車のみ利用可能で、特急列車や新幹線は対象外です。
ただし、新幹線の学割と青春18きっぷを組み合わせた旅行プランを立てることは可能です。
たとえば、学割で新幹線に乗って目的地まで移動し、現地では青春18きっぷを使って周遊するという使い方ができます。
青春18きっぷは5回分で12,050円と非常にお得なため、時間に余裕がある学生にとっては魅力的な選択肢となるでしょう。
主要区間の学割料金シミュレーション
ここでは、主要区間の学割料金を具体的にシミュレーションしてみましょう。
東京から新大阪(のぞみ指定席)
- 通常料金:14,720円
- 学割適用:12,930円(1,790円お得)
東京から博多(のぞみ指定席・往復割引併用)
- 通常料金:片道23,390円
- 学割+往復割引:片道19,440円(3,950円お得)
東京から仙台(はやぶさ指定席)
- 通常料金:11,410円
- 学割適用:10,200円(1,210円お得)
東京から鹿児島中央(のぞみ・さくら指定席・往復割引併用)
- 通常料金:片道28,390円
- 学割+往復割引:片道22,630円(5,760円お得)
このように、長距離になればなるほど学割の効果は大きくなります。往復すればさらに倍の金額が節約できるため、帰省や旅行の際は積極的に活用しましょう。
まとめ
- 大学生なら新幹線の乗車券が2割引になる学割制度が利用できる
- 学割が適用されるのは片道101km以上の区間で、特急券は割引対象外
- 学割を利用するには大学で発行される「学割証」が必要
- みどりの窓口で学割証を提出すれば当日でも購入可能
- 乗車時には必ず学生証を携帯する必要がある
- 片道601km以上なら往復割引と併用で乗車券が約28%割引になる
- 往復乗車券なら学割証1枚で往復分を購入できる
- ぷらっとこだまやEX早特などの格安チケットと比較検討すると良い
- のぞみ号に乗れる選択肢の中では学割が最も安いことが多い
- 長距離になるほど学割の効果は大きくなる
大学生のうちにしか使えない新幹線の学割制度。
帰省や旅行、就職活動など、さまざまな場面で活用できる非常にお得な制度です。
この記事を参考に、ぜひ学割を上手に活用して、快適でお得な新幹線の旅を楽しんでくださいね。
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