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  • 柴崎春通

透明水彩で描く初夏の高原

最終更新: 2018年5月11日



皆さんこんにちは。水彩画講師の柴崎です。

この作品は昨年私が信州に行ったときに、初夏の明るい日差しと、ヤマドリの鳴き声にインスピレーションを受けて描いたものです。 その中で特に注目したのが、様々な樹木の基本形態の面白さと、複雑な枝ぶりの変化でした。



プロセスとテクニック


まず最初にたっぷりの水と、薄めに溶いた絵の具で空を塗り始めます。色は格別これという決まりはなくて、楽しい色彩を自由に使うようにしました。




この空の色が乾かないうちに、遠くの方に見える針葉樹の森を描きます。ブルーグレーの色でざっくりと表現しました。


次に私が最初に着目した中景の樹木を描くことにします。




イエローレモンをメインカラーとして、そこにコンポーズブルーやバイオレットを加えがら、枝ぶりや葉っぱの変化を筆先でのびのびと描いて行きます。メインの樹木が大体描けたところで、建物に移ります。



窓に変化のある色として塗ってから、次に壁は暗めのバイオレットで塗ることにしました。 これは木々を明るい緑で塗ったため、その補色として建物の外壁をダークバイオレットで塗っているのです。この建物の色が乾かないうちに、赤系の色をざっくりと加えます。色の変化が際立って見えるように心がけたい部分だと思いました。


左前方にある樹木を描きます。これは針葉樹で、もみの木のようなシルエットと葉っぱが特徴的です。太い筆の先をバサバサに割って、ブルー系の色調が強い暗めのグリーンを大胆に塗るようにします。



そのあと葉の間から見えるもみの木の枝や幹を描いて、さらにその木の周囲や根元を暗いブルー系でまとめて行きます。こうすることで暗い建物の壁面と一体化して、最初に着目した高原の明るい初夏の日差しに照らされた、中景から遠景にかけての緑が、冴え冴えと見えてきます。もっとも手前の草むらは、あまり暗くなりすぎないように注意して、ところどころ絵の具で描いた部分をひっかくなどして、草の雰囲気を表現します。



最後にこの中景の明るい木々の幹や枝を、筆の筆圧に注意しながら一気に描いて完成させました。



YouTube動画「透明水彩で描く初夏の高原」

今回解説した内容を約10分の動画として公開しておりますのでご覧ください。

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